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隕石を知るうえで店長が超おすすめする一冊


隕石コレクター―鉱物学、岩石学、天文学が解き明かす「宇宙からの石」
絶版になっているため、希少になっており通常6000-8000円程度します。
10年以上前に出版された本なので隕石の分類は旧分類になっていますが、隕石はどこからやってくるのか?鉄隕石と石質隕石と石鉄隕石はどのようにして出来るのか?ウィドマンシュテッテン構造がある隕石の種類はどれなのか?シュライバーサイトやトロイライトの見分け方などなど、隕石コレクターとしての重要な情報が満載です。この本さえ読めば、その辺で隕石を販売している人よりも高度な知識を得ることができます。

隕石のおおまかな種類

隕石
 ├ 石質隕石
 │  ├
 │  ├
 │  ├
 │  ├
 │  ├
 │  └
 ├ 鉄隕石
 │  ├ アタキサイト
 │  ├ ヘキサヘドライト
 │  └ オクタヘドライト
 │    ├
 │    ├
 │    ├
 │    ├
 │    ├
 │    └
 └ 石鉄隕石
   ├ パラサイト
   └ メソシデライト
┣ ┠ ┝ ├ ┫ ┨ ┥ ┤ │ ┃ ─ ━ ┌ ┏ ┓ ┐ └ ┗ ┛ ┘

【鉄隕石 オクタヘドライト】
鉄隕石とは隕鉄と呼ばれる鉄とニッケルの合金を主成分とする隕石で、分化した小惑星の金属核が起源と考えられており、鉄隕石に含まれる鉄は、鉄器時代の始まりを告げる製錬技術が開発される前に人類が利用可能な鉄の最も初期の供給源の一つでした。
鉱物的には主にニッケルに乏しいカマサイトとニッケルに富んだテーナイトから出来ており、構造によりヘキサヘドライト、オクタヘドライト、アタキサイトに大きく分けられ、構造の違いはニッケル含有比によるものです。
通常のオクタヘドライトは、ニッケル比が5−18%でカマサイトとテーナイトは正八面体構造を作るため、断面には特徴的な模様のウィドマンシュテッテン構造が現れます。
構造的分類としては、ウィドマンシュテッテン構造のバンドの幅により最粗粒(3.3mmを超えるもの)、粗粒(1.3−3.3mm)、中粒(0.5−1.3mm)、細粒(0.2−0.5mm)、最細粒(0.2mm未満)、プレスティック(オクタヘドライトとアタキサイトの中間的な構造)に分類され、簡単に言うとニッケルが少ないほど粗粒(バンド幅が広くなる)になります。
化学的分類としては、当初は4つのグループ(I、II、III、IV)に分けられていましたが、その後はさらに分割され(例えばIAやIBのように)、さらにその中間的な隕石が発見されるとIAとIBはIABに統合され、2006年には鉄隕石全体で13のグループ(IAB、IC、IIAB、IIC、IID、IIE、IIIAB、IIICD、IIIE、IIIF、IVA、IVB、IIG)に分類されました。
特にIABグループについては、さらに細分化されており、IABメイングループ、sLL(低Au低Ni)、sLM(低Au中Ni)「旧:IIIC」、sLH(低Au高Ni)「旧:IIID」、sHL(高Au低Ni)、sHH(高Au高Ni)など多数のグループに分割されています。

【石鉄隕石 パラサイト】
石鉄隕石は、鉄-ニッケル合金とケイ酸塩鉱物がほぼ同じ割合で含まれている隕石のことで、パラサイトとメソシデライトに分類されます。
パラサイトは、丸みのある粗粒状のカンラン石とその間を埋める鉄-ニッケル合金から出来ており、パラサイトという名前は1772年にシベリアの山中にあるクラスノヤルスク付近で発見された質量680kgの標本を研究したドイツの博物学者ペーター・パラスにちなんで名付けられました。
パラサイトの粗い金属部分にはエッチングによりウィドマンシュテッテン構造が現れるものもあります。
パラサイトがどうやって出来るのかは正確には判明していませんが、小惑星のコアとマントルの混合物が衝突し、ケイ酸塩と鉄-ニッケル合金が溶液化したものが固化したと考えられています。
酸素同位体組成、隕石の鉄分組成、珪酸塩組成を用いて、パラサイトは次の4つのサブグループに分類されます。
99%以上のパラサイトがPMG(パラサイトメイングループ)で、5つの標本のみがPES(パラサイトイーグルステーション)に分類され、バーミリオンとヤマト8451のみPPX(輝石パラサイトグループレット)に分けられ、その他はP-ung(パラサイトアングループ)に分類されています。
非常に貴重で地球に落下する隕石のおよそ1パーセントがパラサイトだと言われており、陸地に落下し発見されているのは0.1%未満だと言われています。日本では1898年に高知県に落下した330gの在所隕石が唯一となっています。